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スタッフごとうです。
前回(10/14)は奔放なさび猫「ふく」につい
てお話ししましたが、そんな彼女が唯一従順
なのは、今年米寿を迎えた母です。幼少時に
猫を背負って遊んでいたという経歴のせいか、
母はふくに「ハウス」と両手でのお手を教え
込み、母の昼寝や就寝時には常にふくが寄り
添っています。まさに「猫マスター」のよう
な存在です。
ふくが一生懸命に母の顔を見つめ、母の想い
を聴き取ろうとする姿には感動さえ覚えます。
彼女たちは共通の言語を持っていませんが、
観察や行動を通じて信頼と意思疎通を築いて
います。これは、ふくと母だけでなく、私た
ちが誰かと心を通わせる時にも必要なことだ
と感じます。
DXの現場では、共通言語があるからこそ起
こる問題もあります。共通言語があることで、
私たちは「わかっているはず」と思い込み、
すれ違いや齟齬が生まれることがあります。
企業とベンダーの間で、専門用語やプロセ
スが共通していても、それが常に必ずしも同
じ解釈を生むわけではありません。
だからこそ、共通言語に頼るだけでなく、観
察や確認、そしてお互いの状況や感情を慎重
に見極めることが、DXの現場でも非常に重要
だと感じています。ふくと母の関係のように、
観察や信頼をベースにしたていねいなコミュ
ニケーションが、DXの成功にもつながるの
ではないでしょうか。